日本の伝統的木造建築技術の粋を集め高度な匠の技を必要とする貴重な文化遺産、神社仏閣の建築…
そんな神社や仏閣、伝統建築に取り組む部門として佐伯建設には『社寺部』があります。
伝統的木造建築技術の粋を集め、永い歴史の中で培ってきた技術とノウハウが難易度の高い木造建築で生かされます。
他の建設会社には出せない佐伯建設の特色となっています。
佐伯建設 社寺・伝統建築のはじまり
創業者 川崎喜一は13歳にして、親戚である佐伯万吉棟梁のもとに弟子入り、建築の道を志しました。
19歳のときには、すでに青年棟梁として100坪ほどの住宅を仕上げるまでの腕になり、故郷の小豆島を離れ大阪へ。昼は建築現場で働き、夜は大阪西野田職工学校に通い、設計、製図の勉強を始め、当時の日本建築一線の技術を身につけていきました。
日韓併合、大逆事件など、内外とも慌しい明治43年。
大分の地で正統派の洋館建築の仕事が入りました。設計は東京駅などの設計で日本建築設計界の権威である辰野金吾博士と片岡安博士。今も残り、大分の街のシンボルともなっている「赤レンガ館」(当時は二十三銀行本店)です。
この施工に携わったことが契機となり、大正6年(1917年)、佐伯建設は創業しました。当時は佐伯建築事務所大分出張所としての出発でした。
「誠実一途」という確固たる信念のもと、精力的に建築に取り組み、熊本市庁舎、宮崎市日州銀行(現宮崎銀行)本店、鹿児島市公会堂(現鹿児島市中央公民館)、鹿児島市第二中学校(現鹿児島県立甲南高校)、旧トキハ百貨店、春日神社…など激動の20世紀において、様々な建造物の建設に携わりました。
佐伯建設 創業者 川崎喜一
建設途中の二十三銀行本店(現大分銀行赤レンガ館)
昭和11年竣工 旧トキハ百貨店
昭和初期、神社建築の起工式での集合写真。左手前、座っているのが創業者 川崎喜一。
春日神社(大分市)の建設途中の様子。
日吉神社(大分市)拝殿修繕 当時。
1984年、ひとつの転機が訪れます。
宇佐神宮宝物殿・参集殿 新築工事です。
宇佐神宮といえば、全国約11万あるといわれる神社のうち、4万600社あまりを占める八幡さまの総本宮としてあまりに有名です。
佐伯建設は、日本建築で有名な大江宏建築事務所のご指導のもと、日本三沢の池として有名な初沢の池に生育する古代蓮の移植保存・史跡調査からはじまり、壮大なスケールである伝統建築に携わりました。
それまでも、社寺・伝統建築は得意分野の1つでしたが、宇佐神宮の現場に携わった技術担当者にとってそこで得た経験は特別なものでした。
その後、1991年には大分市能楽堂の建設を経て、様々な規模の社寺・伝統建築の実績を数多く重ね、創業80周年を迎えた1998年、社寺・伝統建築に特化した部署として社寺部創設に至りました。
大分市能楽堂 1991年竣工
大分城址公園 廊下橋復元 1997年竣工
宇佐神宮 御本殿前広場の整備工事では大規模な曳家(ひきや)工事をしました。
経験した工事は全て、私たち佐伯建設の実績として次の現場に伝承されていきます。
高度な技術が必要とされる社寺・伝統建築に、ものづくりの真摯な姿勢で全力で取り組むことで、多くのお施主様のご支持を頂いております。
そして現在、社寺・伝統建築は、九州に根を張る佐伯建設にとってなくてはならない特色を出し、社寺・伝統建築といえば「佐伯」とご使命をいただくまでに成長しました。
社寺・伝統建築に関わる伝統技術を継承しつつ、お客様の求める理想の社寺・伝統建築を実現されるため、新しい技法の研鑽に暇がない今日です。
佐伯建設 社寺・伝統建築の特徴
社寺・伝統建築専門の社寺部
佐伯建設には、社寺・伝統建築を専門に行う社寺部があります。 時代の変化とそれに伴う施工目的の多様化等、あらゆるニーズに対応し、きめ細やかで適切なアドバイスをさせていただきます。
現在、佐伯建設の社寺部は7人体制。社寺・伝統建築の魅力にとりつかれてしまった技術者ばかりです。
社寺・伝統建築はお施主様との信頼関係から生まれます。
写真は浄徳寺(福岡県宗像市) 本堂・客殿の
の様子。お施主様との信頼、そして密なコミュニケーションを通じて、無事竣工を迎えることができました。
まずはじめは、現状の建築の状態を確認させていただくことから始まります。
特に老朽化した建物の改修や修復の場合は、単に新しくすればよいということではなく、その建築の歴史的な観点からの検証に準じ、計画を進めなければなりません。
伝統的木造の知識はもちろんのこと、法的な知識、耐震・防火性能に関すること、防蟻・防腐処理に関することなどが特に求められます。
そういった点を熟知した上で、細心の注意が要される設計に関しても、自社内で一貫して取り組む体制が整っており、精度の高い図面を作成し、施工現場へと引き継いでいきます。
佐伯建設一級建築士事務所として、自社で設計部を構えています。施工の現場と一体となった精度の高い設計を心がけています。
肝心とされる施工に関しては、社寺・伝統建築のエキスパートを配し、腕の立つ職人による厳密な施工、かつ親切丁寧な対応をお約束いたします。
佐伯建設は、企画から竣工までの手続き等にも精通し、木割や継ぎ手・仕口等の伝統技術と先端技術を兼ね備えています。
大規模な瓦の葺き替え工事の様子
瓦一枚一枚、職人が丁寧に施工していきます。
瓦を葺き替えることで、その建築が持つ本来の荘厳さを蘇らせることができます。
式典のお手伝いもさせていただいております。写真は寒多神社(大分市)神楽殿 上棟式後の餅まきの様子。多くの地元の方にお集まりいただきました。
神社・仏閣につきましては宗派に関係なく、どんな小さな修理工事から新築工事までお気軽にお問い合わせ下さい。